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旬のそら豆で!自宅で簡単手作り♩辛うま万能調味料「豆板醤」

麻婆豆腐や担々麺、回鍋肉、エビチリなど中華料理の味の決め手となる「豆板醤」。 中国・四川省発祥の辛い調味料で、今から約300年ほど前に初めて作られたそうです。

本来は唐辛子を使わず、そら豆だけで作られるものだったそうですが、現在は唐辛子を使ったものが主流となっています。
辛さの中に、発酵熟成された風味やコク、旨みが一体となった味わいはあとを引く美味しさですよね。

そんな豆板醤ですが、おうちで麻婆豆腐や担々麺を作るときに欲しい!と思って買うものの、全部使いきれなかったという経験はありませんか?
さらに店頭に並んでいる豆板醤の中には、酸化防止剤や加工でんぷんなどが使われているものもあるので、あまり使いたくない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そういう方にぴったりの朗報が。豆板醤は実は自宅でも簡単に作れるんですよ!
しかも、材料は麹とそら豆、そして塩と唐辛子の4つだけ。シンプルな食材で作れるのが嬉しいですよね。
スーパーや八百屋に「そら豆」が出回る、今の時期に仕込むのがおすすめです。
熟成の段階で味わいに深みが出るので、その変化が手作りならではで楽しいですよ。

さっそく作っていきたいと思います!

材料

空豆(さやから出した状態) 100g
粉唐辛子 20g(今回は韓国唐辛子と一味唐辛子を10gずつ使用)
乾燥米麹 20g
塩 20g
そら豆のゆで汁 適量

作り方

①そら豆をさやから出す。あとで皮をむきやすくするため、黒い部分の反対側に切り込みを入れる。

②フライパンに水200ml(分量外)を入れてクッキングペーパーをしく。そら豆を入れて蓋をしたら強火で熱し、蒸気が上がってきたら弱火で20分蒸す。蒸している途中に水がなくなったら50mlほど足して調整する。
※そら豆は蒸さずに茹でる方法でも作れますが、蒸すことで旨味を逃さず作ることが出来ます。

③冷めたらそら豆の皮をむき、ジッパー付き袋やビニール袋に入れてつぶす。

④②に他の材料すべてを加え、揉み込みながら混ぜ合わせる。
途中でそら豆のゆで汁を小さじ1~3ほど加え、なめらかになるまでなじませる。

⑤アルコール消毒をした清潔な瓶に空気が入らないように詰め、ラップをしき瓶の蓋をしたら、日の当たらない場所で常温保管する。
1か月~半年熟成させたら出来上がり。

1か月熟成させた豆板醤を食べてみました!

蓋をあけ、スプーンを入れると、まずは感触に変化が…。熟成させる前と比べ、しっとりとした質感になっていました。 全体的に色も少し濃くなっています。

早速そのまま一口食べると、ピリリと刺激的な辛さと、その奥からそら豆と麹の旨味がグッと出てきて、クセになる味わいでした。
今回のレシピでは、しっかりと辛味と塩味のある仕上がりですが、韓国唐辛子と一味唐辛子の比率や量を変えたり、塩の量を少し減らしたりと、好みの味にアレンジ可能。 私は辛いものが好きなのでこのくらいのものが好きですが、辛いのはあまり得意ではないという方は、一味唐辛子の量を減らすのがおすすめです。

余計なものが何も入っていないのにしっかりと奥深い味わいで、発酵のちからを再確認しました。
そら豆のフレッシュな風味を感じたいのであれば1か月ほど、旨味が深まった味が好みであればさらに熟成を加えるのがよさそう。 その変化も合わせて楽しめるのが自家製のいいところですね。

一口食べて、これは絶対きゅうりやもやしと合うなと確信しました。
ビールのおつまみにしたいです♩
ということで、自家製豆板醤を使った簡単アレンジをご紹介します。

自家製豆板醤の簡単アレンジ

たたききゅうりと和えて鉄板おつまみに

きゅうりをめん棒などで軽くたたき、3~4等分にカットし、塩(少々)、ごま油(大さじ1/2)、豆板醤(大さじ1/4~1/2)とたっぷりのゴマで和えたら完成!
夏のお酒のおともに大活躍の簡単アレンジです。お好みで酢や砂糖を加えるのもおすすめです。

マヨネーズと混ぜ合わせて野菜が進むディップソースに

マヨネーズ(大さじ2)+豆板醤(小さじ1/2~1)+醤油(少々)を混ぜれば、豆板醤マヨソースの出来上がり♩
野菜や揚げ物のディップソースにぴったり。ほどよい刺激がたまりません!

ほかにも、ささみ、もやしと合わせてもう一品ほしい時の副菜にしたり、 鶏ガラスープの素を使ったスープにちょい足しして、豆腐、きのこ、長ネギなどと煮込めばピリ辛チゲ風スープに。
いつもの料理に少し入れると辛味と旨味が加わるので、ピリ辛好きな方はぜひいろいろアレンジしてご活用ください!

Haccomachiおすすめ!豆板醤を使ったレシピ

味噌汁

いつものお味噌汁に追加で少し加えると、コクと辛みが加わりお箸が進む味わいになりますよ。
特に肉系の具材を入れる際におすすめ。 ぜひ試してみてください!

白菜使いきりレシピ vol.3 味噌×ヨーグルト!ダブル発酵パワー味噌汁

麻婆白菜

豆板醤といえば…の麻婆料理。 味の決め手となりますが、使うのは少量なので、おうちに手作り豆板醤があると助かりますよね。
こちらのレシピは白菜を使ったものですが、夏は茄子にするなどアレンジできそうです!

白菜使いきりレシピ vol.2 豆腐代わりに!ご飯がすすむピリ辛「麻婆白菜」

ねばねば丼

サーモンや納豆と合わせるタレに豆板醤を加えれば、ピリ辛ユッケ風に。
少し加えるだけでいつものお刺身が新鮮な味わいに!これからの暑い時期におすすめですよ。

納豆で主役級のメニューを!醤油麹香る「納豆とサーモンのねばねば丼」

豆板醤とコチュジャンの違いって?

豆板醤は中国発祥の調味料ですが、コチュジャンは韓国生まれの調味料。
豆板醤は唐辛子のピリピリとした辛さが特徴ですが、コチュジャンには韓国唐辛子が使われており、おだやかな辛さと甘みがあるのが違いです。

韓国ブームの後押しもあり、最近ではいろんな種類のコチュジャンが店頭に並んでいます。
また、簡易的ではありますが、コチュジャンも米麹を使っておうちで手作り可能!

コチュジャンについてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、よろしければご覧ください。

「コチュジャン」はこう使う!アレンジひとつで簡単旨辛メニューに – 韓国の発酵食品vol.2

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