発酵を手軽に楽しむためのWEBマガジン

夏バテ対策や砂糖の置換えに。ヨーグルトメーカーで作る甘酒!アレンジレシピもご紹介

お盆を過ぎましたが、まだまだ30度越えの暑い日が続いています。
これだけ暑いと食欲もなく、夏バテ気味…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に今年は暑い夏となっていますが、昔から夏を中心に好んで飲まれていのが「甘酒」です。
日本最古の歴史書である「日本書紀」にすでに記述がありますが、庶民の間で流行りだしたのは江戸時代のこと。
当時は、甘酒を売り歩く「甘酒売り」もたくさんいたのだとか。中でも京都や大阪などでは、暑気払いとして夏の夜だけ売られていたそうで、特に関西では夏の飲み物として広まっていたようです。(江戸後期の江戸の街では四季を問わず通年で売られていたそうです)

[ 『守貞謾稿』に描かれている甘酒売りの様子 / 所蔵:国立国会図書館 ]

ちなみに、甘酒には大きく分けて米麹を発酵させて作る「米麹甘酒」(アルコールは含まれない)と、酒粕に砂糖を加えて作る「酒粕甘酒」(アルコールが含まれる)の2種類があります。
今回の記事では「米麹甘酒」のことについてお話します。

夏バテに効く?!栄養満点の甘酒パワーとは

夏の飲み物として広まり、俳句の夏の季語にもなっている甘酒ですが、どうして夏に飲むものとして重宝されたのでしょうか。
それは、“飲む点滴”と呼ばれるほどの栄養価の高さと、飲むとすばやくエネルギーが体内に摂り入れられるからなんです。

米麹甘酒は発酵の過程で、米のでんぷんが分解されブドウ糖に変化します。このブドウ糖が米麹甘酒の甘みを生み出しています。分解されたブドウ糖は、米や穀物のでんぷんをそのまま食べるより小腸での吸収が早いのが特徴。また、甘酒には代謝を促すビタミンB群、必須アミノ酸が含まれており、私たちの体の中ですぐにエネルギーとして活躍してくれます。
なので、疲労回復や、パワーチャージに向いており、夏バテにも効果的だということなんですね。

さらに甘酒には腸内菌の餌となり腸内環境を整える糧となる食物繊維や、オリゴ糖なども豊富に含まれているので、夏だけと言わず、健康のため継続的に食事に摂り入れたい食べ物のひとつなんです!

そんなパワーの源でもある「甘酒」は、米と米麹のみで作ることができます。
今回はヨーグルトメーカーで作る甘酒の作り方をご紹介します。(ヨーグルトメーカーがない方は、炊飯器の保温機能でも作ることができます)

米と米麹で実際に甘酒を作ってみよう!

材料(作りやすい量)

米麹 100g
ご飯 200g
水(もしくは60度くらいのお湯) 200ml

下準備

調理器具、保存容器は煮沸消毒、もしくはアルコール消毒をして清潔に保つ。

作り方

① あつあつのご飯に水を加え混ぜ、60度以下になるまで冷ます。

② 米麹を加えたらよくかき混ぜる。

③ 全体がよく混ざったら、消毒した容器に移し60度に設定したヨーグルトメーカーで8時間保温する。
途中で2、3回かき混ぜ、もし水の量が減っていたら少し加える。
※炊飯器で作る場合は、保温モード(50~60度)に設定し、8時間置く。

発酵の見分け方は?

全体にとろみがついて、米麹がやわらかくなっていたら完成!
食べてみて甘い味わいが広がれば発酵している証拠です。

保存期間は?

冷蔵の場合は1週間程度で食べきりましょう。すぐに冷凍した場合は、1か月ほど保存できます。

米と米麹をしっかり混ぜたら、あとは保温するだけで甘くて栄養満点の甘酒が完成します。
そのまま飲むのはもちろん、甘さを利用して、砂糖の代わりにお料理に使うこともできます。
暑い日には、冷凍した甘酒をそのままシャーベット感覚で食べるのもおすすめですよ♩

また、でんぷんが豊富に含まれる食品であれば、米以外でもさまざまな甘酒を作ることができますよ。
例えば、さつまいもかぼちゃ 、さらにはお餅 でも作ることが可能です!
さつまいもやかぼちゃの甘酒は、それだけでスイーツみたいな味わいなので、ダイエット中のおやつにもおすすめですよ。
(カロリーは含まれるので、食べすぎには注意です)

普段のレシピに活用!甘酒アレンジレシピ

Haccomachiでは、甘酒をつかった簡単アレンジレシピも多数ご紹介しています。
甘酒を作った際にはぜひこちらのアレンジにもチャレンジしてみてください。

砂糖不使用でやさしい甘み!体を労わるお手軽おやつ「甘酒パンケーキ」まぜるだけの甘酒アレンジ Vol.3「コレもまぜただけ?すぐできる癒しの甘酒アイス」甘酒の力で身が柔らかくジューシーに「ぶりの甘酒床焼き」

まだまだあります「甘酒」を使ったレシピ

そのほかの甘酒レシピはこちらから

発酵カフェ「Haccomachi」でも甘酒チャージ

私たちが運営する発酵カフェ「Haccomach」では、京都で唯一の種麹屋「菱六」の米麹を使った店内仕込みの「米麹甘酒」をご提供しています。
プレーンな甘酒のほか、ミルクやソーダ、ヨーグルトなどで割ったオリジナル甘酒ドリンクもあるので、お好みに合わせてお試しください!
甘酒が苦手という方からも、「これなら毎日飲みたい!」というお言葉をいただくほど、飲みやすい甘酒になっています。