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栄養たっぷり玄米麹とは?ヨーグルトメーカーで「玄米麹甘酒」や「玄米塩麹」をつくってみよう!

味噌や甘酒、醤油、日本酒など身近な発酵食品に使われている「麹」。
一般的には白米を材料にした「白米麹」が使用されることが多いのですが、実は白米麹の他にも玄米を材料にした「玄米麹」があるのはご存じでしょうか。

この玄米麹ですが、実は玄米のチカラで白米麹よりも栄養価が豊富なんです!さらに玄米麹ならではの香りや風味が、白米麹を材料にして作る甘酒や塩麹などとはまた違った味わいにしてくれます。

今回の記事では、そんな玄米麹の魅力についてお話していきたいと思います。最後には玄米麹を使った「玄米麹甘酒」や「玄米麹塩麹」のレシピもご紹介していますので、是非、実際につくってみて、味わいの違いを楽しんでみてくださいね♬

白米麹と玄米麹の違い

それでは改めて、白米麹と玄米麹の違いについてご説明します。
冒頭でも少し触れましたが、二つの違いは、材料が白米か玄米かということだけです。その名の通り、白米麹は白米を玄米麹は玄米を材料としています。

白米麹と玄米麹では、色や味わいの特徴も少しずつ異なります。 それぞれ違いをみてみましょう。

見た目:写真でもわかるよう白米麹が白色なのに対し、玄米麹は少し茶色がかった色味をしています。
味わい:白米麹はお米由来の甘みが特徴です。玄米麹に比べてクセがなく、小さなお子様でも食べやすい味わいです。一方で、玄米麹は甘さの中に玄米由来の苦みが含まれていることが特徴です。白米麹に比べ、甘さ控えめでコク深い味わいに仕上がります。

嬉しい効果がいっぱい?!玄米のちから

よく玄米は栄養価が高いといわれますが、その所以はぬかや胚芽にあります。

玄米とは、稲の実からもみ殻だけを取り除いた状態のもの。白米はそこからさらに、ぬかや胚芽を取り除いたものを指します。玄米は、栄養がつまったぬかや胚芽の栄養素も採り入れられることから、一般的に白米よりも高い栄養価があるといわれているんですね。

具体的には、玄米は白米と比べて、カルシウムが約1.8倍、葉酸が約2.3倍、ビタミンB1が約5.1倍、食物繊維が約6倍、ビタミンEが約14倍含まれているといわれています。※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

中でも、腸の動きを活発にしてくれる食物繊維や、老化を促進する酸化から守る抗酸化作用を持ったビタミンEを沢山採り入れられるのは嬉しいポイントですね。

ただ、玄米は白米と比べ消化に時間がかかるともいわれています。 一度に沢山食べるときや、胃腸の調子が悪いときには注意が必要です。

栄養たっぷりの玄米麹を使って、玄米甘麹酒や玄米塩麹をつくってみよう!

栄養たっぷりの玄米ですが、中には白米と比べて「上手に炊きにくい」「硬めの食感が苦手」など、日々玄米を取り入れたいけど継続が難しいと思う方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが「玄米麹」を使った「玄米麹甘酒」や「玄米塩麹」。 調味料感覚でも使えるので、日々のお料理にプラスオンすることで、手軽に玄米を取り入れられます。

玄米麹使用ポイント
白米麹と違い表面にぬかがついている玄米麹は、水分を吸いにくい傾向にあります。 そのため乾燥麹を使用する際は、予め水分に浸しておくことをおすすめします!

玄米麹甘酒

材料
玄米麹(乾燥)100g
ごはん 180g
水 300ml(50+250ml)

※生麹を使用する場合は水の量を減らして調節ください。

STEP.1
乾燥麹に水をいれてふやかす。※生麹を使用する場合は不要です。
STEP.2
白米に50~60度に温めた水をいれ、白米をほぐすように混ぜる。
STEP.3
②に①をいれてさらによく混ぜる。
完成
③をヨーグルトメーカーにいれ、60度に設定し8時間ほど発酵させたら完成!※途中で2~3回ほどかき混ぜてください。
※ブレンダーで滑らかにしたもの。

白米の持つ甘みの中に、玄米麹特有のコク深さや苦みが加わった玄米麹甘酒は、白米と白米麹でつくる甘酒より、大人な味わいに。

香りの中にも玄米の風味が漂います。白米麹の甘酒より、すっきりとした甘さに仕上がり、甘さ控えめがお好きな方におすすめです。 玄米の皮が食感として残るため、満腹感もばっちりです。

白米を玄米に変えると、より玄米の味わいを楽しめる甘酒になりますよ。

玄米塩麹

材料
玄米麹(乾燥)100g
塩 25g
水 150ml

※生麹を使用する場合は水の量を減らして調節ください。

STEP.1
乾燥麹に水をいれてふやかす。※生麹を使用する場合は不要です。
STEP.2
玄米麹と塩をよく混ぜる。
STEP.3
①に水を加え混ぜる。
完成
をヨーグルトメーカーにいれ、60度に設定し8時間ほど発酵させたら完成!※途中で2~3回ほどかき混ぜてください。
※ブレンダーで滑らかにしたもの。

玄米麹のチカラでコクと旨味たっぷりの塩麹が完成しました。 玄米のローストしたような香りも加わり、奥行きのある味わいが楽しめす。

出来上がった玄米塩麹は野菜炒めや唐揚げの下味などに使うのがおすすめです。


甘酒や塩麹など身近な発酵食品も、麹の種類を変えるだけで、違う味わいを楽しめるのは嬉しいですね。是非、白米麹でつくったもの・玄米麹でつくったもの、どちらも作り置きして、気分やお好みに合わせて日々の料理に採り入れてみてください。

ちなみに、Haccomachiでは白米麹を使った「手作り味噌」のレシピもご紹介しているのですが、これも白米麹を玄米麹に置き変えて作れば「玄米麹の手作り味噌」が完成しますよ。玄米ならではの深い香りやコクを活かしたお味噌に仕上がり、とてもおすすめです。

参考サイト:
■日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01083_7
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01080_7

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