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【甘酒作りに挑戦】白米以外の材料を使って甘酒のバリエーションを増やしてみませんか?

こんにちは、はっこまち編集部の塩田です。

甘酒を毎日飲むようになると、時々「甘酒を買い忘れた!」とか「甘酒が足りない!」など、といった事態になることがあります。そんな“甘酒切れ”のときのために、私もはっこまち編集部のスタッフに教えてもらって、手作りするようになりました。ヨーグルトメーカーを使うととても簡単なので、週1回は仕込んでいます♪ 基本の作り方は、甘酒からみる発酵食文化【vol.3】でも紹介しているので、みなさんも参考にしてみてくださいね。

甘酒を手作りするようになってから、「お米と米麹と水だけで砂糖を使ってないのに、どうしてこんなに甘くなるんだろう」と、不思議に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

砂糖なしで甘くなるのは「米麹」のおかげなんですね。米麹とは、米に麹菌(ニホンコウジカビ)を繁殖させたもの。その麹菌が分泌する「酵素」が甘さを生み出しているのです。

甘酒を作る過程で大きな働きをするのは「アミラーゼ」と「プロテアーゼ」という2つの「酵素」です。アミラーゼはお米のデンプンを分解してブドウ糖に、プロテアーゼはお米のタンパク質を分解してアミノ酸を作り出します。ブドウ糖は甘酒の甘みの主成分になり、アミノ酸の旨みが豊かなコクを加えてくれます。

お米の成分を細かく分解してくれる米麹の酵素のおかげで、あのおいしい甘さが生まれるんですね! 今回はそんな米麹の酵素の力を活用して、さまざまな甘酒が作れることをご紹介しますね。

白米以外の穀物で作る甘酒

甘さが生まれる仕組みを知ったことで、「もしかしたら、でんぷんが多い材料を使えば、甘酒が作れるんじゃないのかな」と思い立ち調べてみるとやはりそうでした!

通常、甘酒は白米で作ることが多いですが、でんぷん質が多い玄米やその他の穀物を材料にして作ることもできます。玄米はもちろん、白米に黒米やもちキビなどを混ぜた雑穀米からも甘酒が作れるんですよ。

●玄米甘酒

“完全栄養食”とも呼ばれその栄養価の高さゆえに、常食にしている人も多い玄米。市販の玄米甘酒も、普通の白米で作った甘酒と比べるとやや高価ですが、とても人気があります。白米は玄米から糠(ぬか)と胚芽部分を取り除いたものなので、取り除かない玄米にはその分、多くの栄養分が含まれています。なかでもビタミンB1やマグネシウム、食物繊維は白米の5~6倍といわれているほど。

ビタミンB1は糖質の代謝を高め疲労を回復してくれる成分、マグネシウムはさまざまな酵素の働きを助け、ストレス耐性を作る成分です。また、玄米には便秘を改善する不溶性食物繊維、腸内環境を良くする水溶性食物繊維のどちらも豊富に含まれています。

これだけの栄養成分が含まれるのですから、玄米甘酒は白米甘酒よりさらにヘルシー度がアップするということ。玄米がお好きな方きなら「玄米甘酒」作りはぜひチャレンジしていただきたいですね。

私も玄米はよく食べるので、玄米で甘酒を作ってみたのですが、白米のようなしっかりとした甘さが出ないんのに少し困りました……。どうやら、玄米の糠が原因のよう。失敗の確立が低く、かつ十分な甘さをだせるのは玄米麹で仕込む方法です。白米は使わずに、玄米麹100%で仕込みます。

ちなみに、玄米麹とは玄米に麹菌を繁殖させたもののことです。近所のお店ではなかなか見つけることができませんでしたが、ネットで購入することができたので、探してみてくださいね!

玄米甘酒の作り方は、

 ① 玄米麹をフードプロセッサーなどで粉砕する。

 ② 玄米麹と60度の湯を1:1の割合で仕込む。

 ③ 55~60度の温度で8~13時間(60度で13時間がおすすめ)保温して完成。

ヨーグルトメーカーでも炊飯器でも作ることができるので、玄米麹が手に入ったら、挑戦してみてはいかがでしょうか。

仕上がりは玄米の色そのままに茶色く色づきます。風味は白米よりもコクがあり、さらりとした味がお好みの人にはすこし重く感じるかもしれません。そんな場合は豆乳やほうじ茶で割ると飲みやすくなりますよ。

玄米甘酒の深いコクを活かすなら、調味料として使うのが断然おすすめ。肉じゃがなどの煮物に砂糖代わりに加えると「あれ、私、料理上手になった?」と思うくらい、おいしさがランクアップするのでぜひ試してみてください。

●雑穀米で甘酒

白米に黒米やもちキビなどを混ぜた雑穀米。玄米よりも食べやすく、黒米のモチモチ、もちキビのプチプチとした食感が魅力で人気の食材です。

味はもちろん栄養面でも優秀なのが雑穀米。例えば、黒米には抗酸化作用や眼精疲労を回復させるアントシアニン、もちキビには血液を作り酸素を運ぶ鉄分、体内の水分量や血圧を正常に保つカリウム、マグネシムが多く含まれています。

作り方は、糠がある玄米よりも簡単で、白米を雑穀米に替えるだけでOKです。ひかえめな甘さに雑穀米独特の香ばしさが加わります。粒が小さいので、つぶつぶ感の残る仕上がりになるので、食感ごと楽しんでみてください。凍らせてフローズンデザートにするのが私のお気に入り。小豆やバニラアイスを添えて和風甘味風にすると、見た目にもおしゃれに楽しめますよ♪

野菜で作る甘酒

さて、ここまではお米で作る甘酒をご紹介しましたが、甘酒好きにぜひ試していただきたいのが野菜を材料にした甘酒作りです。

米麹はでんぷん質を材料にブドウ糖を作り出すということは、“でんぷん質が多い野菜”を使えば良いということ。でんぷん質が多い野菜というと思い浮かぶのが、さつまいもやかぼちゃではないでしょうか。

もともとの甘みが強いので甘みの強い甘酒に仕上がります。さつまいもやかぼちゃが余ったとき、甘酒をスイーツとして楽しみたいときなどにぜひチャレンジしてみてくださいね。

作り方は、白米をさつまいもやかぼちゃに置き換えるだけ。分量についてはレシピはいろいろありますが、まずは野菜・米麹・水をすべて同量で(作りやすい分量:各250g)作ってみましょう。その後は、甘みやとろみをみながら、お好みで自分流のレシピを作っていってくださいね。

ややもったりとしたペースト状に仕上がるので、パンに塗ったりヨーグルトにソースとしてかけても美味しいです。凍らせてシャーベットに、寒天を入れて羊羹風スイーツにしたり、いろいろ活用できます。

さつまいもはビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富。かぼちゃもビタミンEやβカロテンや食物繊維をたくさん含んでいるので、これらの野菜を使った甘酒にも健康効果が期待できそうです♪

番外編:お餅でつくる甘酒

最後にもうひとつ、おもしろい甘酒の作り方をご紹介しますね。

みなさんはお正月にお餅があまってしまって困った、またはもらったお餅が食べ切れない・・・なんて経験はありませんか?実はそのお餅で甘酒が作れちゃうんです。

こちらも作り方はとっても簡単です。ほとんどの工程が通常の甘酒と同じですが、最初にお餅を水で煮溶かしてしまうのがポイントです。ヨーグルトメーカーがあれば温度と時間を設定しておいておけばOKです。

材料は、

 ・お餅 500g
 ・水  500g
 ・米麹 300g

手順は、

 ① お餅を適当な大きさに切り、水と鍋に入れて日にかけて溶かす。

 ② ①を保温容器に入れ、温度が60度程度になったら、米麹を入れてかきまぜる。

 ③ 60度で10~12時間保温して完成。

もち米を凝縮したお餅にはでんぷん質がいっぱいなので、仕上がった甘酒もとっても甘くておいしくなります。もちろん、ヨーグルトメーカーがなくても炊飯器などで作れますのでご安心を。

白米、玄米、雑穀米、野菜などいろんな材料でつくれる甘酒。いろんな材料で作り始めたら、それぞれ味が違うのが面白くてさらにはまってしまいました。

白米で作る甘酒もお米や米麹の種類で味わいもかなり違ってくるので、いろいろ作って飲み比べてみるのもいいかもしれませんね。飲むだけじゃなくて作るのも楽しい甘酒。いろんな材料や割合を試して、あなただけの甘酒を見つけてみてはいかが。

●参考文献

最新版「知っておきたい栄養学」白鳥早奈英 監修(Gakken)

●参考サイト

食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

旬の食材百科 http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/index.htm



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