COLUMN

甘酒からみる発酵食文化(2)それぞれに個性が!米麹甘酒と酒粕甘酒の違いは?

甘酒からみる発酵食文化

(1)江戸時代から愛される栄養ドリンク「甘酒」の歴史
■(2)それぞれに個性が!米麹甘酒と酒粕甘酒の違いは?
(3)おうちで作ろう!自家製甘酒の作り方&飲み方

その「甘酒」一体何からできていますか?

「何からって聞かれても……お米と麹からでしょ?」
と思われる方が多いのではないでしょうか。

もちろん間違っていません。英語で「a fermented rice drink(発酵させた米の飲み物)」と書かれるように、甘酒は米を麹によって発酵させた飲み物です。

甘酒の特長ともいえる甘みと奥深い風味は、米麹によって醸し出されています。

ほかにも「a non-alcoholic rice drink(アルコールなしのお米の飲み物)」や「a sweet rice drink(甘い米の飲み物)」などとも書くそう。

米麹を使った「米麹甘酒」は、蒸した米に米麹を加えて発酵させたもので、米と麹由来の自然な甘さと飲みやすさが最大の武器。

「酒」と書きますが、酒粕甘酒と違いノンアルコールで、砂糖を入れなくてもそのまま飲めます。
米と麹によって作られているので特有のクセがなく、甘みもしっかりしているので飲みやすいですね。

いろんなメーカーさんから、米からできたものはもちろん、玄米由来のものや季節に合わせた風味のものが発売されていて、味のバリエーションを楽しむことができます。

いわゆる「飲む点滴」といわれているのは米麹甘酒で、江戸時代の日本人が夏の暑さに負けないために飲んでいたのはこちらだと言われています。

それに対してもうひとつの原料が、日本酒を造るときに残る粕、つまり「酒粕」です。

お酒を仕込んだときにできるもろみを搾ったあとに残るもので、麹菌による発酵と酵母菌による発酵が行われることで栄養価が高いのが特長です。

・四角い板状になった「板粕」
・柔らかすぎて板状にならなかった「ばら粕」
・酒粕を練りペースト状に加工した「練り粕」
・酒粕を熟成させた「踏込粕」

など、形状や製法によっていくつかの種類に分けられるだけでなく、原料となるお酒の種類によって、味や風味も変わるので、選ぶ酒粕によって異なる味わいを楽しめます。

栄養素がたっぷり詰まった超万能な発酵食品なので、冬の定番である粕汁はもちろん、お魚がうんとおいしくなる粕漬けなど、その用途は無限大。

もちろん甘酒にすることで手軽に深いコクと香りを楽しめるので、豊富な栄養素を摂ることができるのでおすすめです♪

米麹甘酒のもつ効果とは

米麹甘酒はの原料は米と米麹のみ。
蒸した米を麹菌によって発酵させていて、飲料としてはもちろん、砂糖代わりに料理に使うことができます。
甘みが加わるだけでなく、米麹のもつ旨みが素材の味をひきたて料理をさらにおいしくしてくれる優れものです。

麹によって、米のでんぷんやたんぱく質が分解され、甘みや旨みが生み出される米麹甘酒ですが、この甘みは満腹感を与えてくれるブドウ糖や、腸内環境を整えてくれるオリゴ糖によるもの。

米の栄養素が分解されているため、エネルギー代謝を手助けするとされるビタミンB群を含んでいるので、効率よくエネルギーにすることができます。

米麹甘酒に含まれるブドウ糖は、点滴にも使われる成分であることから、「飲む点滴」とも呼ばれるほどで、疲労回復効果が期待できます。

酒粕甘酒と違って、アルコール分はごくわずか。
1%未満なのでソフトドリンクと同じ扱いですが、気になる方は加熱してアルコール分を飛ばしてくださいね。

ひとつ忘れないでおきたいのが、米が原料ということ・栄養価が高いということは、つまりローカロリーではないということ。

おちょこ1杯でおよそ25kcal程度あるそうで、体に良いからといって一度に大量に摂取するのはおすすめできません。

適切な量を毎日継続して飲むことが健康・美肌の秘訣という訳です。

酒粕甘酒のもつ美容パワー!

なんとなく持っている「体に良さそう」というイメージ通り、栄養価が高く体に良い甘酒ですが、女性としては美容効果が気になるところ。

日本酒造りをする杜氏の手は白く美しいなどとも言われることから、日本酒を造る過程でできる酒粕には高い美容効果が期待できます。

酒粕の主な成分は以下の通り。

 ・たんぱく質
 ・ビタミンB1、B2、B6
 ・葉酸
 ・食物繊維

ビタミンB1は精神を落ち着かせたり、B2には目の疲れを癒したりする作用があると言われています。

また、ビタミンB群には肌のターンオーバーを活性化する効果が期待できるそう。

それだけでなく、保湿効果のあるセラミドやメラニン色素を抑制する働きのあるトリアシルグリセロールなどが含まれているので、甘酒にして飲むことでこれらの栄養素を効率よく摂ることができますね。

日本酒を造る過程で生まれるため、アルコール成分が6~8%ほど含まれているそうなので、お酒が弱い方やお子様、妊婦さんは、加熱してアルコールをしっかり飛ばす必要があります。

それに、酒粕自体には甘みがないので、仕上げに砂糖を入れて味を調整しなければいけません。

ここで、砂糖を入れすぎるとカロリーが高くなってしまうのでご注意を!

はっこまち編集部

クドウアユミ

大阪出身。好きな発酵食品はビールと日本酒。休日はお寺や史跡巡りによく行きます。おすすめのお寺は金戒光明寺と萬福寺。好きなものは読書、映画、歴史、古生物、恐竜、海老。



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