COLUMN

甘酒からみる発酵食文化(3)おうちで作ろう!自家製甘酒の作り方&飲み方

甘酒からみる発酵食文化

(1)江戸時代から愛される栄養ドリンク「甘酒」の歴史
(2)それぞれに個性が!米麹甘酒と酒粕甘酒の違いは?
■(3)おうちで作ろう!自家製甘酒の作り方&飲み方

甘酒からみる発酵食文化も第3回目。
これまでは甘酒の歴史、米麹甘酒と酒粕甘酒の違いをお話してきました。

歴史や文化を知った上で飲んでみると、なんだかもっとおいしく感じるような……?!

江戸時代には甘酒売りがいたお話をしましたが、自家製している家庭も多かったのだとか。

[『和洋銘酒醸造秘法:附・除害法』/所蔵:国立国会図書館]

こちらは、明治24(1891)年に出版された『和洋銘酒醸造秘法:附・除害法』という本です。
ここに「懐中甘酒製法」として甘酒の作り方が記されています。

この本によると、蒸籠(せいろ)の中へ「餅米」を入れ、その上に麹を置きよく蒸し、糀の花と焼酎と一緒に臼でつけば完成するとのこと。

歴史好きとしては興味深いのですが、家で簡単に作りたいのにさすがにこの方法は手間がかかりすぎるでしょう……!

ということで、米麹甘酒・酒粕甘酒それぞれの作り方をご紹介します。

私は2種類のうち米麹甘酒のほうが難易度が高いな……と思っていますが、経験者によると「慣れたら楽勝。むしろ完成するまでの待つ時間もまた良し」とのことですので、ぜひ挑戦してみてください。

米麹甘酒の作り方

材料は、

 ・ご飯  200g

 ・乾燥米麹  200g

 ・熱湯  500g

のたったこれだけ♪

乾燥米麹はスーパーで手に入れることができますが、小さい店舗だと置いていないところもあるみたいです。 ネットで買うのが早くて確実かもしれません。

今回はどのご家庭にもあるであろう炊飯器を使いますが、ヨーグルトメーカーなどを使用すると温度と時間を管理しやすいので作りやすいですよ!

手順をすごーく簡単に言うと、ご飯をお湯でふやかし、米麹を入れて数時間保温するだけ。
詳しくは以下の通りです。

1. 炊飯器にご飯(残りご飯など冷やご飯でOK!)を入れ、熱湯を注ぎよくほぐします。
2. 温度が60℃まで下がったら乾燥米麹を加え混ぜ合わせます。
(もしお湯の量が少なくなった場合は追加で60℃のぬるま湯を足してください)
3. 炊飯器の蓋を開けた状態で上に布巾をかけ55℃の保温状態にする。
(60℃以下の低温保温機能がある場合は蓋を閉じた状態で大丈夫です)
4. 途中で何度かかき混ぜながら8~10時間ほど置けばできあがり!

米麹がほんのり黄色を帯びてトロっとし、食べてみて甘みがあれば大丈夫です。

コツはとにかく温度を55℃に保つこと!
温度が高すぎると酵素が働かくなり、うまく発酵が進みません。逆に温度が低すぎると芯が残った甘みの足らないものに仕上がってしまいます。適温を保つことが成功への道ですね。

完成したら、保存容器などに入れて冷ましてから凍らしておけばOK。
必要な分だけ解凍して飲むも良し、そのまま削ってお料理に入れるも良し。

シャーベット状になるのでスプーン1杯毎日欠かさず食べるなんていう使い方もできますね。

いちごやキウイ、ブルーベリーをミキサーで混ぜ合わせて、フルーツの爽やかさをプラスしたり、コンポートを作って一緒に食べるのもおいしいです。

一日の始まりである朝ごはんとして置き換えるなら、豆乳や牛乳で割ってたんぱく質をプラスするのもありですね!

ヨーグルトにかけて食べるのもおすすめ。砂糖なしで甘みがつきますし満足感がでるので、こちらも朝ごはん代わりにぴったりですよ。

自家製なので添加物が入っていないのも嬉しいところ。
ただし無添加なので、冷凍しない場合は必ず冷蔵保存し早めに食べきることだけご注意ください!

酒粕甘酒の作り方

米麹甘酒の作り方の手順を見て「簡単と言いながら結構難しいんじゃないの」「正直忙しいしもっと手軽にできないの?」という方には酒粕甘酒がおすすめです!

酒粕は、スーパーや酒屋、ネットショップで買うことができます。
基本的に1年中いつでも購入できますが、特に日本酒の仕込みシーズンである1~4月の酒粕は新鮮で栄養価が高いそうです。

もしお近くに酒蔵があれば、酒蔵見学ついでに買いにいくのもおすすめです。 古くから続く酒蔵は、全国各地にたくさんありますから、フレッシュな酒粕を手に入れることもできますね。
(酒蔵見学のできないところや予約が必要なところ、酒粕自体を販売されていないところもあるので気を付けてくださいね!)

では、酒粕を使った簡単な甘酒の作り方をご紹介します。

1. 酒粕100gを水500mlと一緒にレンジで温めて柔らかくします。
2. 1を鍋に移し、火にかけて酒粕を溶かします。
3. 溶けきったら砂糖(50gくらいお好みで)と塩を少々加えればできあがり。

酒粕なら、何時間も待たなくても良いし、必要な分だけ作ることができるのが便利ですよね。

ただし、アルコールが苦手な方やお子様が飲まれる場合は、「2.」の時点で沸騰させてしっかりアルコールを飛ばしてくださいね!

それでも微量にアルコールが含まれる場合があるので十分ご注意ください。

酒粕特有の風味が苦手な方は、生姜やはちみつ、ゆず、レモン、ライムなどを足せば、まろやかに飲みやすくなります。 甘くないからといって砂糖を入れすぎるとカロリーが高くなるので入れすぎないよう!

私は米麹甘酒のほうが好きですが、長く時間をかけずにつくれてお手軽な酒粕甘酒にばかり頼っています。 アレンジ次第で、いろんな味を楽しめるので、飽きずに毎日続けられますね。

万能栄養ドリンクだからこそ。飲むタイミングや量に注意

「そんなに体に良いなら、早く効果が出てほしいし、毎日たくさん飲んだらOKよね?!」と思った方、正直に手を上げてください。
ずぼらな私はそう思いましたよ。

ただ、人生何事もバランスというのは大切です。もちろん甘酒もそうです。

栄養価が高いということは、それだけカロリーも高いということ。
飲みすぎるとかえってカロリーをとりすぎてしまいかねません。
一度にたくさん飲むより、少しずつを毎日継続して飲むことが健康の秘訣。

じゃあどれくらい飲むのかというと、1日あたり200ml程度が適切な量だと言われています。

それを朝ごはん代わりに普段の食事と置き換えて飲む、もしくは毎回の食事の前におちょこ1杯程度飲むのがおすすめです。

米麹甘酒には満腹感を与えてくれるブドウ糖が多く含まれるので、食事の前に飲むことでブドウ糖が働き、食べすぎを防いでくれるという嬉しい効果もあるそうです。

適量を毎日飲み続けることが、甘酒の力を引き出すコツ。美しさと健康は一日にして成らず、という訳ですね。

とはいえやっぱり医薬品とは違い、あくまで食べ物なので、何か病気が治るとか劇的に健康になる!という効果があるわけではないですよね。

薬のように悪いところを治療するような効果を期待するというよりは、日々の食生活を見直すきっかけにするという意味合いが大きいのではないかな、と思っています。

無理なく楽しく発酵食品を日々に取り入れている方たちはたくさんいらっしゃるので(INTERVIEWもぜひ読んでみてください!)、その方たちの良いところを真似しつつ、自分の生活にあった発酵食品ライフを送りたいものです。

甘酒からみる発酵食文化(1)」では甘酒の歴史を、「甘酒からみる発酵食文化(2)」では「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の違いについてお話しています。
こちらもぜひ合わせてご覧ください!



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