普段日常ではなかなか知ることのできない和食のいろはをお届けする「和食講座」。 京の伝統料理・西京漬を作り続けてもうすぐ100年の老舗「京都一の傳」本店の料理長 佐藤暢郎が、いつもよりちょっと本格的な和食をおうちでも取り入れられるようなレシピや、日本料理ならではのちょっとしたコツ、四季折々の食材の話をお伝えしていきます。
前回教えていただいた「醤油麹ピクルス」、酸味がまろやかで家族に好評でした!
そして、今回は炊き込みごはんなんですね。
炊き込みごはんってレパートリーが少ないので、うれしいです!
料理長 佐藤
今回のレシピもすごく簡単ですし、材料もシンプルなので、作りやすいですよ。
いいですね!醤油麹を使った炊き込みごはんは初めて作るので、出来上がりが楽しみです。
「じゃこと醤油麹の炊き込みごはん」の作り方
材料
米 2合
ちりめんじゃこ 40g
京揚げ 1/2枚
三つ葉 適量
【調味料】
水 380cc
醤油麹 10g
昆布5g
酒 20cc
塩 小さじ1
砂糖 1つまみ
作り方
①米を洗い、30分~1時間浸水する。
②京揚げを好みのサイズにカットする。
③炊飯器に水を切った米と昆布以外の調味料を入れて軽く混ぜ、じゃこ・京揚げ・昆布を入れて普通炊きモードで炊飯する。
④炊きあがったら、昆布を取り出しカットした三つ葉を加え、全体を混ぜる。
本当に簡単ですね!包丁使うのは、京揚げと三つ葉を切る時だけ(笑)じゃこはそのまま入れればいいですし。何かこのお料理で気をつけることってありますか?
料理長 佐藤
塩分ですね。醤油麹やじゃこは、塩分濃度に個体差があるんですよ。なので、炊きあがった後に塩を加えるなどして味加減を調節してください。
醤油麹の塩分濃度って、メーカーによっても違うんでしょうけど、どのくらいですか?
料理長 佐藤
10%くらいと言われています。塩麹が13-15%程度、濃口醤油が16-17%程度なので、それらよりは低いですね。
でも経験上、醤油や塩麹より多く使わないと味が弱いという感じはしないですね。醤油麹には旨味成分のグルタミン酸が塩麹の10倍ほどもあるので、塩分濃度が低くても旨味やコク豊かに仕上げることができます。今回の炊き込みごはんのお味はどうでしたか?
とっても好きな味でした!じゃこ・京揚げのおいしさをごはんがしっかりと吸収していて、その上醤油麹の旨味が加わっているので、「出汁要らず」ですね。おかずの味付けを邪魔しない、上品な優しい味わいでした。
料理長 佐藤
そうですね。昆布はそのまま入れて炊き込みますし、じゃこからもいい出汁が出ます。出汁をひく手間がないというのは、手軽で作りやすいですよね。
昆布を入れて炊き込む、というのがすごく新鮮でした!
料理長 佐藤
和食のお店や寿司店ではよく使われる調理方法です。昆布がすごく主張するわけではなく、甘味・旨味・奥深さが加わるんです。
昆布を入れてごはんを炊いてみたくなりました★今夜試してみます♬
料理長 佐藤
取り出した昆布は、甘辛く煮て佃煮にしても美味しいです。試してみてください。
醤油麹・じゃこ・昆布の旨味が加わった炊き込みごはんを簡単レシピでお楽しみください★
これまでの料理長の和食講座はこちら
京都一の傳 本店 料理長の和食講座〈vol.4〉 –きのこの風味が濃厚!醤油麹を使った「舞茸の醤油麹ソース」- 京都一の傳 本店 料理長の和食講座〈vol.5〉 -グレープフルーツが爽やかな「醤油麹ピクルス」-その他のシリーズは#料理長の和食講座からご確認いただけます。
「京都一の傳 本店」では、毎月、旬の食材がたっぷり使われた季節の前菜をはじめ、椀物、炊き合わせ、そしてメインには京都一の傳秘伝の西京漬を丹念に焼き上げた「蔵みそ焼」をお楽しみいただける月替わりのコース料理をご用意してお待ちしております。
京都一の傳 本店
所在地
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京都市中京区柳馬場通り錦上る十文字町435番地
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