INTERVIEW

発酵のプロに聞く!毎日の食事に発酵食を加えるメリットって?

「発酵」を生活に取り入れ、日々を上手に楽しく暮らすはっこまちさん。
今回は、発酵への愛がとまらない森井恵美さんにお会いしました。

会社員として働きながら、豆腐マイスターやおから味噌インストラクターの資格を生かし、「体に良い美味しい食」を追求されている森井さんに、発酵を活用して日々を楽しむコツをお伺いしました!

負の連鎖を断ち切るために

 

─ 以前から、森井さんのインスタを見せていただいていたのでお会いできてとてもうれしいです。

森井 ありがとうございます!「料理が上手くなりたい」と思ったのがきっかけで始めたので、そう言っていただけるとうれしいです。

(左)ぶりの酒粕醤油漬け焼き
(右)ぶりの酒粕汁

─ 「料理が上手くなりたい」という思いがどのように「発酵」につながったのでしょうか?

森井 発酵食品を食べ始める前ですが、イライラしたり気持ちが乱れる時期があったんです。

ネガティブな時期に、ストレス解消を言い訳に甘いものやスナック菓子を食べて、その後に「食べすぎたな」とさらに落ち込んでしまうという負の連鎖にはまっていましたね。

─ 食生活と気持ち、両方の乱れが影響していたんですね。

森井 ネガティブ思考にはまって、追い込まれてしまい、何をどれだけ食べれば良いのかわからなくなっていました。

このままではもっと悪い方に向かってしまう……と危機感を抱き、まずは気持ちの乱れを整えようと、原因になっているであろう食の乱れをなんとかしようと思いました。

─ そのときに役に立ったのが発酵食品だったんですね。

森井 すぐに発酵食品を食べ始めたんではなくて、最初はマクロビやローフード、ファスティングに挑戦しました。

体に良いのはわかるのですが、何かと制限があるので変に気をつかってしまって……。

「体のために楽しく食べたい」という私の気持ちとは合わなかったみたいです。

─ 制限を設けてストイックにするのって意志が強くないとなかなか大変ですよね。

森井 そうなんです。とはいってもプラスになることもあるので良いところをうまく取りいれながら、楽しく食べられるものを取り入れたいと思ったんです。

─ なるほど。それが発酵だったというわけですね。

森井 実は違ってて……初めに興味を持ったのは「豆腐」なんです。

豆腐に魅せられて

 

─ なぜ豆腐だったんでしょうか?

森井 元々料理が得意ではなかったので、まずはちゃんと作れるようになろうと料理教室に通い始めました。

そこでたまたま知った豆腐マイスターという資格講座で初めて自分で豆腐を手作りしたのがきっかけです。

(左)冷凍豆腐とトマトのチーズ焼き
(右)ひろうすの煮物

─ 手作り豆腐、おいしそうですね。

森井 小さいころはあまり好きじゃなくて、お鍋のときに器によそわれるのも嬉しくなかったんですよ。

でもその講座でいろんな豆腐を食べ比べてみたら、同じものでもこんなに違っておいしいんだ!とびっくりしました。

いろんなアレンジができるしヘルシーだし、良いとこばかりだな!と一気に大好きになったんです。

─ 魅力を再発見されたんですね。

森井 はい。それに豆腐作りって本当に大変で……。いくら料理が好きでも自分で毎日つくるのは無理だと思ったときに、「それなのに豆腐屋さんは毎日大変な思いをしてこんなにおいしいものを作ってくれているんだ」と感動したんです。

あとから、昭和35年頃にはおよそ50,000軒くらいあったとされる豆腐屋さんが、年々減少し今では7,000軒を下回っているというのを聞きました。
それ以来、今ある豆腐屋さんを大切にできればと思い、豆腐屋さん巡りをしたり、積極的に料理に取り入れています。

─ 全国のお豆腐屋さんが効かれたらきっよ喜ばれますね。

森井 豆腐屋さんの魅力を知ってもらいたいと思って、お友だちに豆腐屋さんのおからと豆乳を使ったおから味噌の作り方を教えてあげたりしています。

おぼろ豆腐の生姜湯葉あんかけ

─ おから味噌インストラクターの資格や豆腐マイスターの資格をお持ちとお伺いしました。

森井 豆腐がきっかけで「ちゃんと食べて元気になれるもの」を取り入れたいという気持ちが強くなりました。

そこからいろいろと勉強しているうちに「発酵」にたどりついたんです。

─ どういったところが魅力的だったんでしょうか?

森井 発酵食品自体のおいしさが魅力なのはもちろんです。私の大好きな豆腐とも、日本の伝統食同士で相性が良いというのも惹かれるポイントですね。

それだけでなく、日々に発酵を取り入れている方々の生活スタイルとか思いにも魅力を感じました。
皆さんとても明るく元気でパワフルですし、いきいきと日々を過ごしている姿を見て、自分も同じようになりたくて。

発酵食品を食べない日はない

 

─ 森井さんがいちばん好きな発酵食品はなんでしょう?

森井 え~、全部好きで迷っちゃいますね~……!!

─ じゃあ3つお願いします!

森井 「しょうゆ麹」と「甘酒」と「みりん」です!
醤油の代わりにしょうゆ麹、砂糖の代わりに甘酒やみりんを調味料として置き換えているので、毎日絶対食べてますね。

─ 普段使うものを置き換えるだけなので、すぐにでも始められますしね。

森井 手間のかかる煮物もしょうゆ麹とみりんがあれば、手軽に甘みとコクを出せてありがたいですね。
ナッツをみりんでキャラメリゼにした「みりんナッツ」は簡単でおいしいのでおやつにおすすめです。あとは、油揚げをカリッと焼いてしょうゆ麹をのせるだけでも、立派な発酵おかずになりますね~!

─ おいしそうで聞いてるだけでお腹がすいてきました。

森井 私が料理や発酵食品、豆腐に求めるものってまさにそれなんです。五感で楽しいもの、食べておいしいのはもちろん目で見てもおいしい、それに食べたらほっこりする、そんな料理を目指しています!

大根と油揚げのいしる煮

─ 日々の生活になじむように上手く取り入れられているんですね。

森井 調味料を置き換えるというのが気軽で使いやすかったので。発酵パワーのおかげで腸内環境が整ったのか、お肌の調子が良くて、今ではファンデーションなしでも大丈夫なくらいになりました。私の体質に合ってたんでしょうね。

それに体調が整って健康を取り戻したおかげで、物事をポジティブに受け止められるようになりました。食生活が乱れ負の連鎖が続いてた時期からは考えられません!

発酵から、広がる可能性

 

─ そういえば、フルマラソンに挑戦されたとお聞きしました。

森井 ずっと前から憧れていたのですが、やっぱりあれだけ走るのは難しいなと挑戦する前から諦めていました。
でも食生活を見直してから自分が変わったという実感があったので、挑戦してみることにしたんです。

手作り甘酒に酒粕を混ぜた白酒

─ 走る前には発酵食品を?

森井 もちろんです!
豆乳で割った甘酒を栄養ドリンク代わりに飲んだり、塩麹や甘酒を入れたぜんざいを食べたりしています。

発酵食品を食べるといつも以上に頑張れる気がして、お守り代わりに食べてからマラソンに挑んでいます!

─ 身体はもちろん心の健康をも支えてくれているのが発酵食品なんですね。

森井 まさにその通りです。どう工夫して発酵調味料を使うのか、どう調理したら発酵食品のもつ効果を引き出せるのかを考えるのが楽しくて。

毎日ワクワクし料理ができるようになったのも自分の食生活としっかり向き合ったからだと思います。

もちろんほかにもいろんな要素がありますが、私にとって発酵や豆腐が大きな力になっているのは間違いないです!

日々の「食」を大切に

─ 最後に、今後の目標を教えていただけますか?

森井 やっぱり将来的には「食」に関われるようになりたいと思っています。

あまり人前でしゃべったり教えたりということが得意ではないのでどういう形になるのかはわかりませんが、発酵食や豆腐の魅力をもっといろんな人に知ってもらい食の大切さを伝えていきたいです!



お話するのは苦手とのことでしたが、明るく元気な笑顔で豆腐や発酵への愛を熱く語っていただきました。
森井さん、本日はありがとうございました!



※森井さんにおいしい塩麴トマトドレッシングの作り方を教わりました!

PROFILE

森井 恵美

1988年生まれ。豆腐マイスター、おから味噌インストラクターの資格を持ち、Instagramを通じて美味しく健康的な料理や、日本の伝統食である豆腐や発酵の魅力・楽しさを多くの人に発信している。

Instagram:@emirian53

はっこまち編集部

クドウアユミ

大阪出身。好きな発酵食品はビールと日本酒。休日はお寺や史跡巡りによく行きます。おすすめのお寺は金戒光明寺と萬福寺。好きなものは読書、映画、歴史、古生物、恐竜、海老。



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