台湾の国民的スイーツ「豆花」とは?
パイナップルケーキや台湾カステラなど日本でも人気の高い台湾スイーツ。
もちもちの食感がクセになるタピオカドリンクは日本でも空前の大ブームとなりましたね。
そんな台湾スイーツの中でも国民的スイーツとして親しまれているのが「豆花」。日本では「トウファ」と読まれることが多いですが、他にも「ドウファ」「ドウホワ」などの読み方もあるそうです。
地域差はありますが、白くて柔らか、滑らかな舌触りが特徴のものが多い台湾の豆花。その材料は豆乳と硫酸カルシウム(凝固剤)が中心で、豆乳を硫酸カルシウムでゆるく固めてつくられます。豆乳から作られる豆花は大豆イソフラボンや植物性タンパク質など、体に嬉しい栄養素も多く含んでおり、ヘルシーなデザートとしても知られています。
見た目が似ていることから杏仁豆腐と何が違うの?と思う方もいるかもしれませんが、実はその原料は全くの別物。豆乳(大豆)を原料とする豆花に対し、杏仁豆腐は杏仁霜(杏の種子の中にある仁を粉末状したもの)を原料とします。豆花は無臭ですが、杏仁豆腐といえば、杏仁霜特有のあの甘い香りを思い出す方も多いのではないでしょうか。
豆花の楽しみ方
豆花自体には甘みがなく大豆由来のシンプルな味わいです。そのため、トッピングやシロップを追加して自分好みに楽しむことが豆花の醍醐味となります。タロ芋から作られたもちもちの芋団子「芋圓(ユーユェン)」や甘く煮た小豆の「紅豆(ホントウ)」、ピーナッツを柔らかく煮た「花生(ホワション)」に加え、日本でもなじみ深いタピオカやフルーツ、白玉団子などお好みの具材をトッピングした後に、きび砂糖やてんさい糖でつくられた甘いシロップをかけて楽しみます。
台湾の伝統的なスイーツ「豆花」ですが、実はその発祥の地は中国といわれています。台湾や上海など南方の地域では、甘い味付けの、いわゆるデザートとして食べられていますが、中国北部では塩辛いスープと、西南地方では唐辛子味噌などで辛く味付けされたスープと一緒に、おかずとしての食べられることが多いんだとか。また、一部地域では、豆花ではなく「豆腐脳(ドウフナオ)」と呼ばれていることも。地域によって様々な豆花が楽しまれているんですね。
甘酒でつくる豆花
そんな豆花ですが、実は豆乳を寒天やゼラチンで固めることで、自宅でも簡単に手作りすることもできます!今回Haccomachi編集部では、豆乳と粉寒天、さらに甘酒を加えた豆花のレシピをご紹介します。
材料
●豆花
無調整豆乳 350cc
甘酒 150cc
粉寒天 5g
●トッピング
黒蜜、きな粉、小豆、マンゴーなど お好みで
作り方
- ポイント①
粉寒天が溶けきっていないと、なめらかな食感ではなくざらっとした口当たりになってしまいます。沸騰させてから2分ほど加熱し、しっかりと溶かしきることがポイントです。 - ポイント②
寒天液に冷たい液体を加えると、冷たいものに触れた部分の寒天から先に固まり、均一に固まらなくなってしまいます。そのため、豆乳は人肌程度に温めてから加えるのがポイントです。
甘酒でつくることで、そのまま食べても甘酒由来のほんのりとした甘みが感じられました。
今回Haccomachi編集部では粒感のある甘酒を使用したのですが、その食感が舌触りとして残ってしまいました。 もちろんそれでも十分美味しいのですが、より本場風のつるんとなめらかな豆花をつくりたい場合は、さらりとしたテクスチャーの甘酒を使用する方が良いかもしれません。
豆花そのものの味わいも堪能しつつ、より美味しくいただくために楽しみたいのがトッピング。 日本のスーパーでも気軽に購入できる材料で、2種類の豆花をつくってみました。
他にも、トッピングのバリエーションは無限大! パイナップル、キウイ、タピオカ、白玉、きび砂糖や黒糖に抹茶など。自分の好みの豆花に仕上げてくださいね。
今回は甘酒を使用した豆花のレシピをご紹介しましたが、豆乳だけでつくることもできます。甘酒由来の甘みがなくなり、よりシンプルな味わいの豆花になります。
スーパーにある食材で簡単に手作りできるので、それぞれの豆花を食べ比べするのもおすすめです。
ちなみに、豆花は季節にあわせて冷たくしたり温かくしたりして食べることができます。夏には冷たい豆花でさっぱりと、冬には温かい豆花でほっこりと楽しみたいですね。
手づくり豆花を自宅で楽しみつつ、機会があればぜひ現地で、本場の豆花をいただいてみましょう♪