発酵を手軽に楽しむためのWEBマガジン

京都・四条で京懐石ランチ♬町家の風情漂う空間で楽しむ焼き立ての西京焼

京都・四条で京懐石ランチ♬町家の風情漂う空間で楽しむ焼き立ての西京焼

発酵WEBマガジン「Haccomachi」を運営している京都一の傳は1927年創業。
日本で最初の中央市場である京都中央卸売市場と共に誕生しました。
本当においしい西京漬を追究し、一つひとつ丁寧に素材を厳選し秘伝の西京漬をつくり続けています。

錦市場の程近くに佇む本店では様々な西京漬が購入できます。


また、旬の食材いっぱいの京懐石がいただけるランチコースが用意されています。

今回は、先日開催された7月の月替わりコースの試食会に参加してきましたので、来月のお料理をいち早くご紹介したいと思います!

季節のお花が出迎え

1階待合の階段より2階のお食事どころに進みます。


目に入ってくるのは紫陽花、紫陽花、そして紫陽花★



階段下や廊下で咲き誇り、季節感を感じさせてくれます。
また、試食会ということで、この日はお食事用のテーブルにもお花が置かれ華やかです。



自然の中に咲いている紫陽花が目を楽しませてくれる今の季節ですが、表情の異なる花器に計算されたバランスで活け込まれた紫陽花の美しさもまた格別です。



この試食会には、日頃本店をよくご利用されているお客様やメディアの方々が参加され、7月のコース料理を召し上がっていました。
早速お料理をレポートしていきましょう!


文月の御膳

お品書きを目で追っていくと、期待がどんどん膨らみます!


まずは「季節の前菜盛り合わせ」です。

一、魚素麺と順才
一、冷やし茶わん蒸しオクラとろろ
一、小鯛笹漬寿司
一、ひょうたんピクルス
一、帆立うるか和え
一、とうもろこし雷揚げ
一、高野豆腐ずんだ
一、新丸十蜜煮


左端の葉は梶という木の葉だそうです。初めて見ました!
7月と言えば七夕。七夕には、短冊に願い事を書いて笹に飾りますが、昔の日本では今のように短冊に願いごとを書くのではなく、梶の葉7枚に歌を書いて星に手向けたのだとか。
なんだかロマンチックですね♪

もう1つ七夕つながりの食材が使われていました。

日本には、地域によって七夕にそうめんを食べる風習があるのだとか。
そこで、昔から京都の夏の風物詩とされている魚そうめん(お魚をそうめん状に仕上げたもの)が盛り込まれていました。


順才のぷるぷる食感・つるんっとした喉越し、しっかりとした和だしのジュレが絡んだ涼やかなお料理からのスタートです!

そして、今月の前菜の中で生まれて初めていただいた食材が2つありました。

1つ目はひょうたん!カワイすぎます★
ウリ科の植物だそうで、ナスとキュウリと冬瓜を足して割ったような感じ。初めての食感でした~

ちなみに、観賞用ウリ科植物は苦み成分であるククルビタシンを含んでいて、胃及び腸不全を引き起こす可能性があるので、召し上がる場合は必ず「食用のひょうたん」を選んでくださいね。


写真左:ひょうたんピクルス 写真中央:帆立うるか和え


もう1つの初めて食材は「うるか」です。
うるかは鮎の内臓の塩辛で、鮎は獲れる時期が限られることから、保存手段の一つとして生まれたそうです。

今回は長芋と貝柱の和え衣に使われており、濃厚なコクと複雑味がたまりません。

「うるかは発酵食品ですよ」と料理長に教わったので、来月以降詳しくご紹介しますね。



椀物は「焼き鮎と蓮蒸しのお椀」でした。
香ばしく焼きあげた鮎と新蓮根の蓮蒸しがやさしくひとつに溶けあう洗練された味わいでした。


炊き合わせは「鱧の道明寺煮」。
夏の京都を代表するお魚の鱧と賀茂茄子を、玉葱の餡かけでいただきました。

こちらは鱧の代表的なお料理「鱧鍋」からインスパイアされた一品。
鱧と玉ねぎの抜群の相性に着目したのだそうです。鱧のお出汁と玉葱の甘みがベストマッチ!
豊かな滋味が身体に染み渡ります~。海の恵みと山の恵みの出会いに感謝ですね。


メインは西京焼です。
コースでお出ししている西京焼は毎月「銀だら」なのですが、今回の試食会ではいつもとは違う特別なお魚「アラスカ吉次(キチジ)」の西京焼が提供されました。

こちらも初めていただきました!
鮮やかな赤色の皮目に箸を入れ、肉厚な身をひと口ほおばってみると、そのほくほく感の虜になりました。
きめ細かな白身で、濃厚な脂がたっぷり!
その脂は驚くほど上品でサラリとしていて、味噌の風味で甘みが際立ちます。

これは美味しい♬と、新たな西京漬の美味しさに出会った瞬間でした。


デザートは「バナナ葛餅」。バナナと牛乳で練り上げた懐かしい味わいにフルーツの酸味とココアクリームのまろやかさがmix!

思わず笑顔になってしまうスイーツでした♬お抹茶にもよく合いそうです。

焼き立ての西京焼が楽しめる京懐石


京都一の傳の西京漬は、店頭や通信販売で購入し、自宅で焼いて楽しむことができます。
とはいえ、本店の料理人が皮目までパリっと焼き上げた西京焼と土釜で炊いたごはんの組み合わせは至福の美味しさ。
さらに、前菜・椀物・炊き合わせ・デザート四季折々の食材の魅力を堪能することができました。

町家づくりの落ち着いた空間で、京の伝統食・焼き立ての西京焼と旬のおいしさを楽しんでみてはいかがでしょうか?

※上記試食会で提供された西京焼のお魚は「アラスカ吉次」でしたが、通常月替わりのコース料理でお出ししているのは「銀だら 蔵みそ焼」(銀だらの西京焼)です。


京都一の傳 本店

■所在地:京都市中京区柳馬場通り錦上る十文字町435番地
■営業時間:1階 お買い物 10:00~18:00/2階 お食事 11:00~16:00(L.O.14:30)
■店休日:水曜日(祝日の場合、翌木曜日)、12月31日~1月日
■電話番号(お食事専用ダイヤル):075-254-4070(受付時間10:00~18:00)
※お食事は事前のご予約をおすすめしております。