普段日常ではなかなか知ることのできない和食のいろはをお届けする「和食講座」。 京の伝統料理・西京漬を作り続けてもうすぐ100年の老舗「京都一の傳」本店の料理長 佐藤暢郎が、いつもよりちょっと本格的な和食をおうちでも取り入れられるようなレシピや、日本料理ならではのちょっとしたコツ、四季折々の食材の話をお伝えしていきます。
今回の話題は、「味噌汁」です。
この季節のおすすめ具材を聞いたところ、入れる具材ももちろんですが、“あるもの”の種類や分量を変えることで美味しく味わえるそう。
料理人ならではの味噌汁の作り方を教えてもらいました。
料理長 佐藤
料理長 佐藤
料理長 佐藤
料理長 佐藤
夏のお味噌汁「素麺南京の赤味噌椀」
料理長 佐藤
料理長 佐藤
〈一番出汁がおすすめの料理〉
お吸い物、茶わん蒸し、うどん、そばのつゆなど
〈二番出汁がおすすめの料理〉
味噌汁、肉じゃがなどの煮物、鍋物など
材料(8人分)
二番出汁 800cc
赤味噌 80g
かつお節 8g
素麺南京 1/12個
黒ゴマ 適量
材料
一番出汁で使った昆布とかつお節の出汁ガラ
水 800cc
かつお節 10g
(1)一番出汁で使った昆布とかつお節の出汁ガラと水800ccを火にかけ、沸騰したら弱火で5分ほど煮出します。
(2)かつお節を10gほど追加したらそのまま弱火で2分ほど煮出します。
(3)火を止めてクッキングシートなどで静かに濾したら出来上がり。
①味噌汁を作る。
二番出汁を85度くらいになるまで熱し、赤味噌を溶かし加える。
赤味噌を加えた後、さらに分量のかつお節を追加(追いがつお)する。
かつお節はざるに入れて浸せば、後片付けも簡単。
②素麺南京の下準備。
素麺南京はへたを取って半分に割り、3cmくらいの輪切りにし種を取る。
湯を沸かし、10分ほど茹で、水にとってほぐすと素麺のように細い麺状になる。
③準備した味噌汁を注ぐ。
水をきった素麺南京一人分をお椀に盛る。
素麺南京の上に黒ゴマを適量ふり、①で準備した味噌汁をゆっくりと注いだら完成。
料理長 佐藤
夏に元気をくれるすっきりと美味しいお味噌汁
赤味噌で作る味噌汁はすっきりとしていて、確かに暑い季節でもするっと食べられる味わいでした。 塩分も強いので、料理長のおすすめ通り、今回の素麺南京のように水分が多めの野菜がよく合います。
具材がごろごろ入ったお味噌汁ではないですが、旨味や風味がしっかりしていて満足感が高く、黒ゴマの香ばしさがすごくいいアクセントになっていました。
味噌汁にゴマを入れると香ばしさや風味がでて一味違った味わいに。今後とり入れたいひと工夫です。
他に挙げられていた水分の多い野菜の冬瓜、加賀太きゅうり、ズッキーニ以外にも、茄子やみょうがなどもさっぱりといただけてよさそう。
夏バテしやすい時期なので、豚肉、豆腐、しじみなどタンパク質が摂れる食材を使うのもおすすめです。
前回に続き、季節を目一杯楽しむお料理とひと工夫を知ることが出来ました。
次回以降も引き続き、四季を大切にした和食の楽しみ方を料理長に教わっていきますのでどうぞお楽しみに!
前回の料理長の和食講座はこちら
京都一の傳 本店 料理長の和食講座〈vol.1〉 – 7月のレシピ紹介:「鱧」×発酵食品「酢」
「京都一の傳 本店」では、毎月、旬の食材がたっぷり使われた季節の前菜をはじめ、椀物、炊き合わせ、そしてメインには京都一の傳秘伝の西京漬を丹念に焼き上げた「蔵みそ焼」をお楽しみいただける月替わりのコース料理をご用意してお待ちしております。
所在地
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